リフォームでクッションフロアを選ぶ際、カタログに記載されている「住宅用」と「店舗用(土足用)」の区分に迷うことがありますが、これらには構造と性能において明確な違いがあります。一般的に、住宅用クッションフロアの厚みは一・八ミリメートル程度が主流です。これは素足で歩いた際のリラックス感や、住宅内の段差への影響を最小限に抑えることを目的として設計されています。一方、店舗用や重歩行用のクッションフロアは、厚みが二・三ミリメートルから三・五ミリメートルほどあり、表面の透明ビニル層が住宅用よりも遥かに厚く作られています。この表面層の厚さが耐摩耗性に直結しており、靴を履いての歩行や、キャスター付きの椅子の移動、さらには重い什器の設置にも耐えられる強靭さを備えています。リフォームで店舗用を選択するメリットは、その圧倒的な耐久性と家具の凹みに対する強さです。リビングで重いピアノを置いたり、ダイニングテーブルを頻繁に動かしたりする環境では、店舗用を選ぶことで床の傷みを大幅に軽減できます。また、店舗用はデザインの幅も広く、より本物に近い質感の石目柄や、アンティークな木目柄などが豊富に揃っています。ただし、厚みがある分だけ施工が難しく、重さもあるためDIYで行うには少しハードルが高くなります。また、価格も住宅用に比べて一・五倍から二倍程度高くなるのが一般的です。清掃性についてはどちらも優れていますが、店舗用にはワックス不要の加工がより強力に施されているものが多く、長期間にわたって美観を維持しやすい傾向があります。逆に住宅用のメリットは、その安さと柔軟性です。狭いトイレや洗面所など、細かいカットが必要な場所では住宅用の方が扱いやすく、費用も抑えられます。選定のポイントは、その部屋をどのような靴や履物で、どの程度の頻度で歩くのか、そしてどのような重量物を置くのかを具体的にイメージすることにあります。例えば、玄関ホールやキッチンといった負荷のかかりやすい場所には店舗用を、寝室や子供部屋には足当たりの優しい住宅用をと使い分けることが、賢いクッションフロアのリフォーム術と言えるでしょう。
住宅用と店舗用クッションフロアの性能の違い