先日、築45年の自宅をリフォームしようと考えている知人と共に、経験豊富な住宅診断士の元を訪れました。知人の第一の質問は、これだけ古い家に大金をかけて直す価値があるのか、そして実際あと何年住めるのかという、誰もが抱く率直なものでした。診断士の回答は非常に明快でした。それは、建物自体のポテンシャルを見極めれば、あと四十年住むことも全く不可能ではない、というものでした。しかし、そこには明確な条件が添えられました。第一に、耐震診断の結果に基づいた確実な補強を行うこと。一九八一年以前の建物は地震のエネルギーを吸収する仕組みが不足しているため、ここを改善しなければ、寿命云々の前に命を守ることができないからです。第二に、屋根と外壁の防水を完璧にやり直すこと。外からの水の侵入は、建物の寿命を最も速く縮める要因です。第三に、湿気対策として床下に防湿コンクリートを敷いたり、換気設備を整えたりすることです。診断士は、築45年の家には、現在の建売住宅には使われていないような質の高い太い木材が使われていることも多く、それはリフォームにおいて大きなアドバンテージになるとも語っていました。新築を建てるのと比較して、リフォームは既存の資源を活かせるため、環境負荷が低いだけでなく、浮いた予算を内装やキッチンなどの目に見えるこだわりに充てることができます。知人は、あと何年住めるかという不安が、プロの具体的な改善策を聞くうちに、自分たちらしい住まいを作るための前向きな意欲に変わっていくのが分かりました。リフォームの成功は、現状を正しく把握することから始まります。数値や事実に基づいた診断を受け、それに対して最新の技術で応える。このプロセスを丁寧に行えば、築45年の家は、次世代へ住み継ぐことのできる価値ある住まいへと見事に再生されるのです。まずは現在の住まいの健康状態をプロに詳細にチェックしてもらい、算出された見積もりと将来のキャッシュフローを照らし合わせることが不可欠です。焦って結論を出さず、自分たちのライフスタイルの優先順位を整理することで、自ずと答えは見えてくるはずです。
古い家はあと何年住めるのかプロに聞いた結果