築十五年の中古マンションを購入し、入居前に全面的なリノベーションを行ったあるご家族の事例をご紹介します。このマンションはオートロック完備で一定のセキュリティはありましたが、一階という立地条件から、施主様は特に窓からの侵入に対して強い不安を抱かれていました。そこで、一般的な内装リフォームに加えて、徹底的な防犯リフォームを実施することになりました。まず着手したのは、ベランダ側の大きな掃き出し窓と共用廊下側の小窓すべてに防犯合わせガラスを導入することでした。マンションの窓ガラスは共用部に該当する場合が多く、勝手に交換できないケースもありますが、今回は管理組合の許可を得て、断熱性能の向上も兼ねた二重サッシ(内窓)の設置という形で防犯性を強化しました。内窓の鍵を補助錠付きのタイプにすることで、二重のロックがかかり、窓を破るための時間を劇的に増やしました。さらに、玄関ドアには後付けタイプの高性能な電子錠を設置し、暗証番号や指紋認証での開錠を可能にしました。これにより、合鍵を不正に作られるリスクを排除し、子供が鍵を紛失して家に入れないというトラブルも解消されました。室内においても、リビングの入り口付近に防犯カメラを設置し、ペットの見守りと兼ねて、不審な動きがあった際にスマートフォンに通知が届くシステムを構築しました。これらの対策によって、一階という低層階特有の視線の低さや侵入のしやすさを技術でカバーすることができました。施主様からは「夜間や長期の外出時でも、防犯性能が高いという確信があるおかげで、安心感を持って生活できている」という喜びの声をいただいています。マンションだからといって管理会社任せにするのではなく、専有部内でできる限りの対策を講じることが、本当の意味での安全な住まいづくりに繋がります。リノベーションという機会を活かし、デザインや快適性と並行して防犯という基礎を固めたことで、資産価値の維持にも寄与した素晴らしい成功事例と言えるでしょう。