愛犬は、もはやペットではなく、かけがえのない大切な家族の一員です。そんな愛犬と、人も犬も、共に快適で安全に暮らすためには、住まいの環境、特に家族が多くの時間を共有するリビングの設えに、特別な配慮が求められます。これからリビングのリフォームを計画している愛犬家の方は、ぜひ「犬の視点」を取り入れたプランニングを検討してみてください。ほんの少しの工夫で、愛犬との暮らしはもっと豊かで素晴らしいものになります。まず、最も重要なのが「床材」の選択です。一般的な複合フローリングは、表面が硬く滑りやすいため、犬の足腰に大きな負担をかけます。特に、椎間板ヘルニアになりやすい犬種や、関節が弱い小型犬、足腰が弱ってくるシニア犬にとっては、滑る床は脱臼や骨折の原因ともなりかねません。リフォームの際には、犬が滑りにくい、ペット対応の床材を選ぶことを強くお勧めします。表面に特殊なコーティングが施された滑りにくいフローリングや、適度なクッション性があり、衝撃を吸収してくれるコルクタイル、そして汚れてもその部分だけを交換できるタイルカーペットなどが代表的です。これらの床材は、傷や汚れ、アンモニアにも強い加工が施されているため、爪によるひっかき傷や、万が一の粗相の際にも、お手入れがしやすいというメリットもあります。次に、壁の設えも工夫したいポイントです。犬は、壁の角や出っ張りに体をこすりつけたり、爪でひっかいたりすることがあります。そのため、腰から下の高さの壁(腰壁)には、傷に強く、汚れも拭き取りやすい素材を選ぶと安心です。例えば、表面が強化されたペット対応の壁紙や、木製のパネル、あるいは調湿・消臭効果のあるエコカラットのような機能性タイルを張るのも良いでしょう。エコカラットは、ペット特有の匂いを軽減してくれる効果も期待できるため、一石二鳥です。また、愛犬が安心してくつろげる、自分だけの「居場所」をリビングの中に作ってあげることも大切です。リビングの隅の落ち着ける場所に、ケージやクレートを置くスペースをあらかじめ確保したり、壁の角を利用して小さな「犬小屋」のようなスペースを造作したりするのも素敵なアイデアです。
愛犬と暮らすためのリビングリフォーム術