業者に頼むと費用がかさむ畳部屋からフローリングへのリフォーム。もし、あなたがDIYに興味があるなら、自分の手で挑戦してみるという選択肢もあります。時間と労力はかかりますが、コストを大幅に削減できるだけでなく、自分の手で家を作り変えるという何物にも代えがたい達成感を得ることができます。DIYでリフォームを行う場合、最も重要なのが「床の高さ調整」です。畳の厚みは約5〜6cm、対してフローリング材の厚みは1.2cm程度しかありません。この厚みの差を埋めるための下地作りが、このDIYの成否を分ける最大のポイントです。まず、部屋の畳をすべて撤去します。すると、その下から床板(荒床)が現れます。この床板の上に、床の高さをかさ上げするための「根太(ねだ)」と呼ばれる角材を、一定の間隔でビス止めして固定していきます。この根太をいかに水平に設置できるかが、きれいで頑丈な床を作るための鍵となります。水平器を使い、何度も確認しながら慎重に作業を進めましょう。根太の間にスタイロフォームなどの断熱材を敷き詰めると、床下からの冷気をシャットアウトでき、冬場の快適性が格段に向上します。根太と断熱材の設置が終わったら、その上に構造用合板を張り、フローリングを張るための下地を完成させます。この合板をビスで根太にしっかりと固定することで、床の強度が確保されます。いよいよ最終工程、フローリング材の張り付けです。壁際から一枚ずつ、板の側面にある凹凸(実)をはめ込みながら、専用の接着剤と隠し釘で固定していきます。壁際や部屋の隅など、板をカットする必要がある部分は、採寸を正確に行い、ノコギリで丁寧に加工します。全ての工程を終え、真新しくなったフローリングの床に立った時の感動は、DIYを経験した者だけが味わえる特別なものです。もちろん、簡単な作業ではありません。しかし、事前の情報収集と丁寧な作業を心がければ、あなたの手で和室を理想の洋室へと生まれ変わらせることは十分に可能です。
DIYで挑戦畳部屋からフローリングへ